全国両会から見る中国の国家ガバナンス
中国の国家ガバナンスの最も重要なストラクチャーの一つであり、年に一度開かれる全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議全国委員会)が近く開幕する。外部にとっては、全国両会は中国の内政、外交、国家経済、国民生活を観察する重要な窓口ともなる。中国新聞社が伝えた。
制度設計において、全国人民代表大会(全人代)会議は毎年第1四半期に開催され、各地から数千人の全人代代表が北京に集まり、国民を代表して国家権力を行使する。全人代代表は活動報告の審議、国家計画や国家予算の審査、重要法案の審議、重要人事任免の決定などを行う。
全国政協全体会議は全人代会議と同時期に毎年開催。政協委員は政協の問題を議論するだけでなく、全人代会議にも列席し、法律改正や政府、最高人民法院(最高裁に相当)、最高人民検察院(最高検に相当)活動報告の議論に参加する。
数十年の変遷の中で、両会は決して不変のものではなく、時代の発展と実際の必要に応じて絶えず発展し、日増しに確固たるものになり、次第に改善されてきた。特に改革開放以降、中国は両会の制度化、規範化、手続化を推進し続け、国家ガバナンスシステムにおける機能と役割を強化し続けてきた。
例えば、全国両会の会期中、両会情報の発表に対する外部のニーズを応えるため、報道官制度を設けた。近年では、全国両会期間中に会場通路で各部(省)の部長に対する取材が行える「部長通路」のほか、「代表通路」「委員通路」も登場したことで、両会という独特な「中国の制度」の運用状況をより良く知ることができるようになった。
制度設計は時勢の変化に応じて調整されてきたが、変わっていないのは代表や委員が国民のために職責を履行し、国の政策や方針を共に話し合うことだ。毎年、各界の代表や委員が全国両会で意見を表明して、関係当局がコンセンサスを形成し、国民のニーズに応える「最適解」を見出すことに寄与している。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年2月28日
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