パンダ野外個体群の総数が1900頭近くに増加
25日の国家林業・草原局2024年第1四半期定例記者会見で、中国のジャイアントパンダ野外個体群の総数が、80年代の約1100頭から現在の1900頭近くまでに増加した。世界のパンダの施設での飼育数は728頭に達したことが明らかになった。国際自然保護連合(IUCN)はパンダを「絶滅危惧種」から「危急種」に引き下げた。これは中国のパンダ保護の成果が、国際的な野生動物保護界から十分に認められたことを物語っている。科技日報が伝えた。
パンダは中国特有の種で、「国宝」と称えられている。中国はパンダの保護を強化するため、4回にわたる全国的なパンダ調査を行い、野外個体群の分布状況を把握した。これを踏まえた上で、天然林の保護、「退耕環林環草」(耕作地を森林・草原に戻すこと)、野生動植物保護、自然保護区建設などの重点生態プロジェクトの実施に注力し、パンダ野外個体群及び生息地の保護を不断に強化した。
国家林業・草原局動植物司の二級巡視員である張月氏は記者会見で、「特に第18回党大会以降、エコ文明建設の強化のプロセスで、2021年10月にジャイアントパンダ国家公園が設立された。総面積は2万2000平方キロメートル以上に達し、約72%の野生パンダがしっかり保護された。パンダの生息地の連続性、協調性、完全性がさらに上がり、ジャイアントパンダ国家公園を主体とする生息地保護体系が形成された。パンダ生息地の保護面積は139万ヘクタールから258万ヘクタールに拡大し、パンダ野外個体群の安全と持続可能な発展が効果的に維持された。パンダ野外個体群の総数が、80年代の約1100頭から現在の1900頭近くに増加した」と述べた。
中国は60年代よりパンダの人工繁殖を開始し、今世紀初頭に発情、交配と妊娠、子育てという3つの難題を突破した。施設で飼育中のパンダ個体群が徐々に増えている。
張氏は、「繁殖ペアリング最適化プランに基づき、中国は2023年の年間で46頭のパンダを誕生させ、生存させることに成功した。世界のパンダの施設での飼育数は728頭に達した。施設の飼育個体群の平均親族関係値が徐々に下がり、遺伝の多様性が持続的に上昇している。科学的評価によると、現在のパンダ施設の飼育個体群は90%の遺伝多様性を維持する時間は200年に達し、健康的で活力ある持続可能な発展の個体群になり、保護研究、科学教育、野生復帰のしっかりした基礎を固めた」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年1月26日
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