中国有人月上陸宇宙船の原案が初公開
中国有人宇宙事業弁公室が8月31日に発表した情報によると、中国有人月探査事業月上陸段階の任務はすでに全面的に始まり、各種開発・建設作業が急ピッチで進められている。同日から9月30日24時にかけて、次世代有人宇宙船及び有人月面着陸機の名称を一般募集するとしている。人民網が伝えた。
情報によると、中国は2030年までに中国人初の月上陸を実現し、月科学探査及び関連技術試験を実施する。有人月往還、月面短期滞在、マンマシン共同探査などのコア技術を把握し、独自の有人月探査能力を形成する。有人宇宙技術を近地球から深宇宙に移し、中国の宇宙進出及び宇宙利用の能力を大幅に向上させる。
次世代有人宇宙船の原案(写真提供・中国有人宇宙事業弁公室)。
中国有人月上陸任務の主要プロセスは以下の通り。
まず月面着陸機を打ち上げる。月面着陸機は月周回軌道で停泊・待機し、それから次世代有人宇宙船を打ち上げる。宇宙船と着陸機が月周回軌道でランデブーとドッキングを行う。そして宇宙飛行士は宇宙船から着陸機に入る。着陸機は宇宙船から切り離された後に月面に下降し、それから宇宙飛行士が月面活動を行う。その後、宇宙飛行士は着陸機に乗って離陸し、宇宙船とドッキングしてから宇宙船に入る。宇宙船と着陸機月上陸モジュールが切り離された後、地球に帰還する。
月面着陸機の原案(写真提供・中国有人宇宙事業弁公室)。
次世代有人宇宙船は有人宇宙船「神舟」をベースにして、全面的に改良された新型宇宙往還機で、帰還モジュールとサービスモジュールで構成されている。主に中国有人月探査任務に用いられ、近地球宇宙ステーションの運営にも対応する。安全性と信頼性が高く、各種任務をサポートでき、再利用できるといった特徴がある。月上陸任務は宇宙飛行士3人を乗せ、地上と月周回軌道の間を往還できる。近地球軌道飛行任務は宇宙飛行士7人を乗せ、地上と宇宙ステーションの間を往還できる。
月面着陸機は中国が新たに開発した地球外天体有人下降・上昇飛行機で、月上陸モジュールと推進モジュールで構成されている。主に月周回軌道と月面の間の宇宙飛行士輸送に用いられ、宇宙飛行士2人を乗せて往還でき、かつ月面ローバーと科学ペイロードを搭載できる。宇宙飛行士の月上陸後の月面生活センター、エネルギーセンター、データセンターであり、月面滞在及び月面活動の実施をサポートできる。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年9月1日
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