香港特区財政司長「香港の発展は歴史の新たな出発点に立っている」

人民網日本語版 2022年06月28日14:23

香港祖国復帰25周年にあたり、香港特別行政区政府の陳茂波財政司長(局長)が単独インタビューに応じ、過去25年間の香港特区の発展の成果を列挙し、「香港特区の発展は歴史の新たな出発点に立っている」と述べた。環球時報が伝えた。

陳司長によると、25年間で香港特区の域内総生産(GDP)は倍増し、2兆8000億香港ドル(1香港ドルは約17.2円)を超えた。金融分野では、1997年に3兆香港ドル余りだった上場企業の株式時価総額は、現在では40兆香港ドル以上に達した。上場企業数も1997年の600社余りから、現在では2500社以上に増えた。貿易分野では、香港特区の物品貿易総額は2021年に初めて10兆香港ドルを突破し、世界のエコノミーの中で6位となった。この25年間、いくつかの試練はあったものの、香港特区の経済成長は素晴らしいものだったと言えるだろう。

第14次五カ年計画(2021~25年)は、香港特区が国際的なイノベーション・テクノロジーセンター、アジア太平洋地域の国際法律・紛争解決サービスセンター、地域の知的財産権取引センターとなり、中国と外国の文化芸術交流センターとして発展していくことへの支持を打ち出した。この点について、陳司長は「4つの新たな位置付けのうち、国際イノベーション・テクノロジーセンターの背景は、異なるエコノミー間のコア・コンピタンスの競争であり、重点は科学技術革新だ。香港特区の大学は科学研究能力が高いが、技術を製品化し、商業化を進める能力においては、深センや東莞といった大陸部都市の方が優れている。したがって、各方面が一緒になって、より包括的な科学技術革新産業チェーンを形成することができる。これは香港特区の若者に質の高い雇用機会も提供することにもなる。なんといっても、香港特区の産業は比較的単一であるからだ。また、香港特区が中国と外国の文化芸術交流センターとなることを国が支持するのは、ソフトパワーと関係がある。中国はすでに世界第2位の経済大国であり、発言力や影響力を高め続けている。香港特区の国際的な優位性を活用することで、中国と香港特区についてよりしっかりと発信していくことができる」とした。

香港特区の発展への期待について、陳司長は今後の自身の取り組みの重点として、「金融の発展と安全の維持」「科学技術革新と香港経済の多元的発展の推進」「土地と住宅供給問題の解決促進」の3点を挙げた。陳司長は「香港特区はここ数年、2019年の『条例改正をめぐる騒動』や新型コロナウイルス感染症を含む少なからぬ試練に遭遇してきた。だがこの2年で、国は香港国家安全維持法を制定し、香港特区における国家安全上の抜け穴を法的に塞いだ。選挙制度を整備し、『愛国者による香港統治』の原則を実行して、『一国二制度』の方針の実践が香港特区において正常な軌道に戻り、安定して持続的に前進するようにした。立法会では、かつてのような空転は起きなくなり、誰もが発展や社会・民生問題の解決に専念できるようになった。客観的条件を見ると、香港特区は歴史の新たな出発点に立ち、以前よりさらに有利な位置、さらに発展に集中できる位置に立っている。25年後、つまり第2の百年目標の達成前後には、我が国は社会主義現代化強国となり、香港特区も現在よりさらに繁栄し、安定することとなるだろう」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2022年6月28日

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