全国政治協商会議の委員を務める、中国有人宇宙飛行プロジェクトのサブチーフデザイナー・楊利偉氏は取材に対して、「一般の人が中国の宇宙ステーションに滞在するというのは、技術的な問題ではなく、主に需要の問題だ」との見方を示したほか、「中国に共同飛行の要請をしている国がある。中国は、プロジェクトにおいて国際協力資源を事前に留保しており、小さなものとしてはテストから、大きなものならセグメント級の協力まで、中国の有人宇宙飛行は、さまざまな国、機関に向けてその扉を開いている」と説明した。中国新聞網が伝えた。
楊氏は、「有人宇宙船・神舟14号と15号の飛行クルーが軌道上で交代するというのは宇宙ステーションのキャパシティーの検証となる。中国の宇宙ステーションが完成すれば、需要に基づいて、宇宙飛行士の滞在時間が決められることになる。現在は国際的慣例に従い、半年を常態化した滞在周期としており、将来的には活動や実験の需要などに基づいて、それより長くなる可能性もある」と説明する。
宇宙飛行士の長期滞在実現について、楊氏は「飲食の面を見ると、宇宙飛行士の好みや滞在期間に基づいて、食品の種類を調整することができる。例えば、宇宙飛行士が好きなものや腐りにくい果物などが送り込めるようになる」と説明する。
将来的に一般の人が宇宙ステーションに滞在することができるようになるのかについて、楊氏は「それは技術的な問題ではなく、需要の問題だ。需要があり、資源的に可能であれば、それほど未来のことではない」との見方を示す。
楊氏によると、中国の宇宙ステーションは、設計当初から国際協力を視野に入れており、多くの国が現在、中国に宇宙飛行士育成や共同飛行の要請をしている。中国は、プロジェクトにおいて国際協力資源を事前に留保している。小さなものとしてはテストから、大きなものならセグメント級の協力まで、将来の国際協力が必要な時に、ドッキングできるように設計されているという。
楊氏は「中国が進める有人宇宙飛行は、異なる国、機関に向けてその扉を開いている。中国はすでに海外の企業と宇宙科学実験プロジェクトを共同で展開しており、今後も共同で他の実験を行う計画で、海外の宇宙飛行士と共同飛行する可能性さえある」と説明した。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年3月10日