中国郵政は24日、「科学技術イノベーション(3)」特殊切手を発行した。同切手は計5枚で、うち4枚は中国科学院が近年主導または参加した重要科学技術成果の「嫦娥5号」「深海有人潜水艇『奮闘者』号」「バッタの群生行動による災害の謎の解明」「古代DNAが有史以前の中国の人類移動の動態及び民族の源流を解明」に基づく内容で、残りの1枚は「華竜1号」となっている。中国新聞網が伝えた。
切手「嫦娥5号」のデザインは、月探査機「嫦娥5号」による初の無人月面サンプリングの作業シーンだ。中国で現在までで最も複雑かつ技術的な幅が最大の宇宙システム工学としての嫦娥5号の任務は、中国初の月面サンプリング・パッケージング、月面離陸、月周回軌道でのドッキング、サンプルリターンなど複数の重要なブレイクスルーの実現だ。その成功は中国の月探査プロジェクト「周回・着陸・帰還」3ステップ計画の予定通りの完了を示している。
切手「深海有人潜水艇『奮闘者』号」のデザインは、中国初の全世界の海域への有人進出能力を持つ重要装備「奮闘者」号をメイン画面にしている。「奮闘者」号は昨年11月にマリアナ海溝の水深1万909メートルの海底に到達し、中国の有人深海潜水の記録を更新した。これは中国が深海有人潜水分野で世界トップ水準に達したことを示している。
切手「バッタ類の群生行動による災害の謎の解明」のデザインは、バッタの群生行動、化合物「4-ビニルアニソール(4VA)」の化学式などのシーンにより、4VAがバッタの群生行動のフェロモンという昆虫学研究の重要なブレイクスルーを表現している。この研究によりバッタのグリーンで持続可能な対策が可能になった。
切手「古代DNAが有史以前の中国の人類移動の動態及び民族の源流を解明」のデザインは、今昔の対比、DNA、古代地層など。関連研究は有史以前の中国の人類の遺伝と進化の歴史を直接浮かび上がらせ、東洋、特に中国地域の有史以前の人類の遺伝、進化、適応の重要情報を補った。
切手「華竜1号」は「華竜1号」をメイン画面に、質量エネルギー関係式、核分裂などの元素記号を盛り込んでいる。この研究成果は、中国が第3世代原発技術で世界の先頭集団に加わったことを示している。
中国科学院は2017年より国家郵政局と協力し、「科学技術イノベーション」をテーマとする一連の記念切手を制作・発行している。17年には「科学技術イノベーション」、19年には「科学技術イノベーション(2)」を発行した。その内容は「『中国天眼』と称えられる500メートル口径球面電波望遠鏡」「『墨子号』量子科学実験衛星」「『探索1号』科学調査船」「『渤海食糧庫』科学技術モデルプロジェクト」「『神威・太湖之光』スパコン」「嫦娥4号」「体細胞クローンサル」「異常量子ホール効果の発見」「アルツハイマー病治療新薬GV-971」「中国核破砕中性子源」の計10種が含まれる。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年11月25日