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日本が米国債を買い増し 中国に代わり最大の保有国となるか (2)

 ◆ユーロ建て資産にチャンス到来

 中国は10月に米国債を79億元買い増ししたが、10月末時点での米国債保有規模は、年初の1兆1662億ドルを下回った。全体的に見て、中国の2012年の米国債保有は、減少分が増加分を上回った。これと同時に、日本が中国に代わり、米国最大の債権国となるすう勢だ。日本は10月も米国債を買い増しし、保有額が記録を更新した。日本は現在、米国の第2の債権国であり、米国債を52億ドル買い増しし、保有額を1兆1350億ドルとした。中国は過去12ヶ月間に米国債保有額を約940億ドル減少させたが、日本は約1290億ドル追加した。

 某外資系銀行の関係者は、「中国の下半期の米国債買い増しの状況を見ると、7・8・9月はいずれも小規模で、特に9月は3億ドルのみとなった。10月の79億ドルという数値は、中国の10月の貿易黒字が予想に反して拡大されたためだ」と指摘した。中国海関総署が先ほど発表したデータによると、中国の10月の貿易黒字は319億9000万ドルに達した。

 奚副主任もまた、「米ドルは依然として世界最大の決済通貨であるため、中国の海外貿易が黒字を維持する限り、中国の外貨準備高が増加を続けることになり、米国債の保有額も増加を続ける。貿易黒字国にとって、米国債の買い増しは受動的なものである。これは日本が米国債の第2の保有国となった理由でもある」と表明した。

 しかし年初の1兆1662億ドルから10月末の1兆1615億ドルへの移り変わりを見ると、中国が米国債を手放そうとしている傾向を見て取れる。上述した某銀行の関係者は、「中国経済の成長率の鈍化、経済モデルチェンジの推進により、海外貿易の黒字がやや減少した。また中国は長期に渡り米国債の最大の保有国であり、ドル安進行で損失を被っているため、中国の外貨準備高の管理者は投資の多元化を模索している。中国が米国最大の債権国ではなくなる日が近づいている」と語った。

 同氏は、「欧州債務危機はまだ解決されておらず、真の解決には数年から数十年の時間が必要とされる。しかし欧州の最悪の時期は過ぎ去りつつあるため、現在はユーロ建て資産を買い入れるチャンスである。また世界資本の流動状況を見ても、世界の投資家(特に機関投資家)はユーロ建て資産を買い増ししている。外貨準備高の多元化を求める中国は、ユーロ建て資産を適度に買い増しするべきである」と提案した。(編集YF)

 「人民網日本語版」2012年12月20日

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