中国、冬のボーナスが話題 700万からタオル2枚まで (3)
貿易業界は悲鳴 ほとんどがボーナスゼロ
広東省広州市の貿易企業の劉生金・責任者は、「今は、2008年の世界金融危機の時よりも厳しい」とため息をこぼす。同企業は玩具や建設資材の輸出に携わっているが、欧州連合(EU)加盟国や米国の建築資材に対する基準がますます高くなっており、欧州向けの輸出額は昨年比70%減と大幅なダウン。ただ、アフリカ向けの輸出が伸びており、なんとか持ちこたえているという。1年を通して見ると、販売額は前年比40%減となった。それに加えて、在庫を大量に抱えるほか、銀行の貸付の利息だけでも1年で2千万元(約2億8千万円)になる。そのため、従業員に支払えるボーナスがない。
証券業:業績悪化でボーナス大幅削減
ホクホク顔の銀行員とは対照的に、ファイナンシャルアドバイザーや証券ディーラーにとっては昨年、激しい1年となった。株式市場に大きく左右される証券ディーラーや投資銀行、基金業務は昨年、大幅に業績が悪化し、ボーナスの大幅な削減を余儀なくされる企業が続出した。
4年前に大学院を卒業し、中規模の証券会社に就職したという陳玉さん(女性)は、「就職して初めてのダウンになるだろう」とし、「2011年のボーナスは約6万元(約84万円)あったが、今年はこんなに不景気になるとは考えてもみなかった」と肩を落とす。