上海協力機構首脳会議 習主席が4点を主張
重要スピーチを発表する習近平国家主席。 |
加盟国の政府首脳、オブザーバー国の指導者・代表、関連の国際・地域機関の代表らの集合写真。
上海協力機構(SCO)加盟国首脳理事会が13日、キルギスの首都ビシュケクで行われた。中国の習近平国家主席、カザフスタンのナザルバエフ大統領、キルギスタンのアタンバエフ大統領、ロシアのプーチン大統領、タジキスタンのラフモン大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領が出席した。
加盟国首脳はまず小規模の会談を行った後、大規模な会議に移った。大規模な会議には、オブザーバーとしてアフガニスタンのカルザイ大統領、イランのロウハーニー大統領、モンゴルのエルベグドルジ大統領、インドの代表、パキスタンの代表、関連する国際機関と地域機関の代表が参加し、アタンバエフ大統領が議長を務めた。会議では加盟国の長期的な善隣友好関係、SCOの今後の活動目標・任務、重要な国際・地域問題について深いレベルで意見交換が行われ、幅広い共通認識に達した。
習国家主席は次のように指摘した。現在の国際情勢と地域情勢は複雑で変化に富み、SCOはまたとないチャンスに直面するとともに、厳しい課題にも直面している。「3つの勢力」(国際的テロ組織、民族分裂主義の勢力、宗教原理主義の勢力)、麻薬の売買、国境を越えた組織的な犯罪が、SCO加盟国の属する地域の安全や安定にとって重大な脅威になっている。国際金融危機の影響を受けて、各国の経済発展はそれぞれに困難に遭遇している。われわれはお互いに助け合い、ともに利益を獲得するという意識をうち立て、協力を強化し、手を取り合って自国を強くし、SCOを加盟国の運命共同体および利益共同体に発展させるとともに、加盟国がともに安定をはかり、共同で発展するための確かな保障および戦略的なよりどころとしなければならない。
また習国家主席は次の4点を主張した。
(1)相互の信頼、相互利益、平等、協力、多様な文明の尊重、共同の発展の追求という「上海精神」を発揚する。
(2)地域の安全・安定をともに守り維持する。
(3)実務的な協力の発展に力を入れる。シルクロードの精神を伝え、大いに発揚する。
(4)文化交流と民間の往来を強化し、SCOの発展に向けて民意の土台と社会的基盤を構築する。
各国首脳は次の各方面で一致した。▽「3つの勢力」、麻薬の売買、国境を越えた組織的な犯罪をともに取り締まり、情報の安全をめぐる脅威にともに対処する▽経済協力を深化させ、地域の相互連携・相互交流を拡大し、地域レベルの貿易・投資の利便化を推進する▽文化、科学技術、観光、衛生の各分野での協力を強化し、善隣友好の協力関係を堅固なものにする▽関連国、国際機関、地域機関と対話および協力を行い、地域や世界の安全・安定をともに守り維持する。
また各国首脳は次の見方で一致した。国際関係は今、重大な変化をむかえており、一部の地域での混乱や局地的な衝突は未解決のままだ。「国連憲章」などの公認された国際法のルールを堅固なものにし、各国の国民が自主的に選択する発展の道のりを尊重し、国際事務における国連の主導的役割を強化し、政治的・外交的手段を通じて国際紛争や地域紛争を解決しなければならない。
各国首脳はアフガニスタン、シリア、イランの核開発問題、朝鮮半島情勢についても意見を交換した。
今回の会議では、2014年のSCO政府首脳理事会をタジキスタンの首都ドゥシャンベで開催することが決定した。
各国首脳は「上海協力機構加盟国首脳のビシュケク宣言」に調印し、共同記者会見を行った。
また会議は、「上海協力機構加盟国首脳理事会会議共同コミュニケ」を発表した。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年9月15日